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造形構想学部・造形構想研究科の「いま」を伝える

「創造的思考力」を培う教育とは? 教授陣が語る学びの特色 第2回

プロセスを重視した実践的な演習で
「創造的思考力」を生かす応用力を学ぶ
長谷川 敦士教授 (2019年4月着任予定)

クリエイティブイノベーション学科では、UXデザイナー、サービスデザイナー、デザインエンジニア、そしてソーシャルアントレプレナーの4つを本学科が輩出する人材像として考えています。3・4年次の専門課程ではこれらの人材像に合わせて、3つの専門領域を組み合わせたプログラムを編成しているのが大きな特徴です。

その上で専門領域に関わらず、基礎課程の学びを実社会で応用する手段や方法を実践的に学ぶのが「クリエイティブイノベーション演習」です。全学生の必修科目となるこの演習は、企業における諸課題を解決するプロジェクトを企画・立案、設計していくためのトレーニングの場となります。

実際のプロジェクトを遂行する上で、いきなり完成イメージを提示することはできません。リサーチを踏まえてプロジェクトのモデルとなるプロトタイピングを行い、検証を重ねながらその精度を上げていくことが必要です。スケジュールという制約がある中で、さまざまな要望が出てきた際、どう応えるべきかの見極めや対応力も必要となります。課題解決に至るプロセスの中で「創造的思考力」をどのように生かし、新しい価値観や意味を生み出していけるか。自らの能力を俯瞰・把握しながら、学生一人ひとりがプロジェクトそのものを設計し、マネジメントすることを実践的に学び、理解することがこの演習の目的です。

また、プロジェクトは個人の能力だけで行うわけではありませんから、メンバー間の認識のズレを防ぎ、合意を取りながら遂行するというプロセスを体験するためにも、大学院造形構想研究科のクリエイティブリーダーシップコースに在籍する大学院生と学部生がチームを組み、各プロジェクトに取り組むことも特色のひとつです。

さらに、本学科の教育・研究に賛同していただく小売業、メーカー、サービス業などの企業と連携し、実際の企業が抱えている諸問題に学生が挑む「産学プロジェクト実践演習」という学びの場も用意します。学生にとっては、大学にいながら実社会のリアルな問題意識を接することができる貴重な機会だと思います。このようにプロセスを重視した実践的なプロジェクトベースの学びを通して、イノベ―ティブな解決策を実現したり、ソーシャルインパクトを起こす人材が育つことを願っています。

1973年山形県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(認知科学/学術博士)。2000年より「理解のデザイナー」インフォメーションアーキテクトとして活動を始める。2002年株式会社コンセント設立、代表を務める。国際的なサービスデザインの組織 Service Design Network 日本支部代表も務め、デザインの新しい可能性であるサービスデザインを探索・実践している。NPO人間中心設計推進機構副理事長。著書、監訳多数。

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