プロジェクト概要

本プロジェクトでは、「サステナブルな美」をテーマに、資⽣堂クリエイティブ本部のクリエイティブリサーチ/アプローチ/メソッドを応⽤し、学⽣の個⼈ワークと資⽣堂インハウスクリエイターとの共同ワークを推進し、産学を活かした⽣活価値の研究提案を⾏った。
資⽣堂の社名は易経の⼀節「⾄哉坤元 万物資⽣」に由来しており、「⼈も⾃然の⼀部である」ことを共通認識に、参加者はテーマ「サステナブルな美」について⾃ら考え、アクションを起こすプロセスを学ぶ。全体ワークでは、資⽣堂社員などによるトーク&対話、銀座ウィンドウアートプロジェクトのフィールドワーク&クリエーションを行い、個⼈ワークではエッセイに取り組み、仲間と共有した。これらのプロセスを資⽣堂社員などがサポートすることで、本プロジェクトを通じ、世代や領域を越えた産学のクリエイターコミュニティが⽣まれ、独⾃のクリエイティブカルチャーが新たに育まれた。


プロセスと成果(着眼点、アプローチ等)

「人も自然の一部である」ことを共通認識として、プロジェクトAでは、資生堂社員などによるトーク&対話、ワークショップを通じ、参加学生は自身の視座と思考のプロセスの変革を体感した。個人ワークでは、思考の整理と創作を自分起点で行うために、参加者はエッセイに取り組み、個々人のビジョンとアイデアを表現し仲間と共有した。プロジェクトBでは、銀座ウィンドウアートプロジェクト「銀座生態図」と連携したフィールドワーク&クリエーションをグループワークとして実施。2つのプロジェクトは、徐々に融合して行く。


学生の感想

大学にいるだけでは出会えなかった魅力的な方々に、たくさんの素敵な書籍や銀座という街などを、様々な側面から紹介していただきました。それらとの出会いを共創関係の中で展示物に落としこむことで大いに学べと背中を押されているような気分は、今までの制作活動とは違うおもいが湧いてきます。実はこの文章はウィンドウアートを完成させる前に書いているのですが、わたし自身、展示物がどうなるのか、そのアウトプット含めたこれまでの軌跡とその未来にとてもわくわくしています!(小野薫乃)


担当教員の総括

未来志向による産官学プロジェクトのあり方を問い、企業と教育の境界線を越えた共創型プロジェクトを資生堂(クリエイティブ本部)と美大である本学が共有化し、企画運営から社会実験までを実施した。研究活動を通じ、世代や領域を越えたクリエイターコミュニティが生まれ、独自のクリエイティブカルチャーが育まれた手応えがある。特に、サステナブルな美の生活価値の共創に向けた「ビジョン構築」や銀座をフィールドとする「アーティスティック・リサーチ」は実践的であり、社会的イノベーションへ繋げたい。

 

  • 連携先

    株式会社 資⽣堂(クリエイティブ本部)※当時

  • 担当教員

    井⼝博美

  • 実施年度

    2021年度

  • 定員

    学部3年10名/⼤学院1名