学部・研究科概要
Overview

学部長メッセージ

「創造的思考力」を実社会で応用する方法を学び、
よりよい未来へのイノベーションを生み出す。

武蔵野美術大学は創立90周年を迎える2019年の4月、造形構想学部及び大学院造形構想研究科を開設します。
激しい環境の変化や未来が予測しづらい現代に必要とされているのは、社会問題の解決や新たな人類価値の創出を行うことができる柔軟な発想力や構想力を有する人材です。
本学は創立以来、独自の造形教育や教養教育によって、個々の「創造的思考力」を育んできました。単に作品をつくり出すだけではなく、しっかりと物事を観察し、自らが発した問いに新しい発想で問題解決の仕組みを与えるこの能力は、現代社会に潜むさまざまな課題を解決の方向に導く可能性に満ちています。
本学部・研究科では、この「創造的思考力」を実社会で生かしていくために、総合的な造形教育と現代社会・産業に対する広範な知識の教授を基盤として、各専門領域において、既存の考え方にとらわれず、自ら課題を発見し、新たな解決策や価値を導き出す実践的な知恵を修得していきます。
新設されるクリエイティブイノベーション学科では、ビジネス、テクノロジー、ヒューマンバリューの3つの領域を融合した学びを展開し、同時開設される市ヶ谷キャンパスにてプロジェクトベースの実践的な教育を大学院と一体となって行います。
造形学部より移設される映像学科では、これまで同学科が重視してきた全方位的な映像教育を改めて前面に打ち出しながら、変化する社会状況や技術、表現に適応し、文化創造の担い手となる映像の真の表現者・理解者を育てます。
新たな美術大学としての試みの場といえる本学部・研究科で、「創造的思考力」を応用・発揮し、よりよい未来へのイノベーションを生み出せる人材を養成したいと強く願っています。

造形構想学部長

篠原 規行教授 (2019年4月着任予定)

2019年4月以降の教育・研究組織

ムサビは2学部12学科の
新しい体制に、
大学院も2研究科3専攻に。

2019年4月、武蔵野美術大学は造形構想学部と大学院造形構想研究科を新たに開設します。造形構想学部は新設のクリエイティブイノベーション学科と、造形学部から移設される映像学科で構成され、大学院造形構想研究科造形構想専攻にはクリエイティブリーダーシップコースと映像・写真コースを設置します。

学部変更の図

造形構想学部・造形構想研究科について

造形構想学部

武蔵野美術大学独自の造形教育と教養教育によって培われる、思考力を中心とした総合的な力のことを、私たちは「創造的思考力」と呼んでいます。
造形構想学部では、この「創造的思考力」を駆使して、実社会に潜むさまざまな問題を自ら見出した上でそれを解決し、世の中に新たな価値を創出できる人材を育成します。

クリエイティブイノベーション学科

“アイデアや仕組みづくり”のできる思考力を養い、実社会で応用・実践できる力を身につけます。企画を考えたり、発想力に自信があったり、物事の背景や成り立ちとその後の展開に興味があったり、まだ世の中にない「何か新しいこと」を始めたいと思っている人を待っています。

映像学科

テクノロジーの進歩やメディアの多様化によって、「映像」はいまでは、私たちの生活に身近なものとなりました。こうした時代の変化を踏まえ、実社会との連動を重視し、映像全般を通じて、さまざまなビジネスや、それらの仕組み自体を考え出せるクリエイター、プロデューサー等の育成を目指します。

※平成31年度入試より、造形学部ではなく造形構想学部映像学科としての募集となります。

造形構想研究科(修士課程)

総合的な造形教育によって得られる創造的思考力と社会に対する広範な知識を基盤として、現代文明のグローバルかつ加速度的な変化の中で、美術・デザイン領域を超えて、広く社会問題の解決や新たな人類価値の創出を行いうる柔軟な発想や構想力を有し、かつ、それを高度に実践できる実行力、推進力、牽引力を備えた人材の養成を目指します。

造形構想専攻 クリエイティブリーダーシップコース

アイデアや仕組みづくりのできる創造的思考力をもとに、 徹底したプロジェクト実践型のカリキュラムで、実社会でチームを率いるクリエイティブリーダーシップを高めます。造形構想学部との合同演習で学部生のマネジメントを経験したり、スタートアップ研究などで新しいビジネスやサービスを生み出す方法を学ぶことが可能です。クリエイティブマネジメントや、起業・スタートアップ、ビジネス戦略といったフィールドで活躍する人材を育成します。

造形構想専攻 映像・写真コース

映像、写真の各領域に分かれて研究を進めます。映像領域では、あらゆる側面で機能している映像のさまざまなかたちを分析して、「映像とは何か」さらには「どんな映像が可能か」を考え、個人的表現から社会的機能まで、その可能性の追究を行い、 全方位的に研究を展開していきます。
写真領域では、大きな変革期にある現代の写真環境を全方位的・複合的に捉え直して、 それをいかに新しい表現に結びつけていくかを、教員とともに考察、実践していきます。

※平成31年度入試より、造形研究科ではなく造形構想研究科としての募集となります。

核となる3つの教育・研究領域

クリエイティブ、ビジネス、テクノロジー。造形構想学部ではこれらを融合した学びで、「創造的思考力」に磨きをかけます。
また、現代社会や産業との関わりを具体的に意識したカリキュラムを通じて、応用力と実践力を身につけます。

クリエイティブ

一つのカタチが出来上がるまでは、さまざまな思考のプロセスを辿ります。“ものづくり”に関わることは、経験値を高め、思考力を磨くことに繋がります。

  • アート/デザイン:人の心を揺さぶり、新しい価値を提供するのがアートだとすれば、人の暮らしを快適かつ豊かにするのがデザインの役割と言えます。両者を学ぶ中で個々が考えを深め、人間力を養います。

ビジネス

「ビジネス」は「事業」や「企画」といった“仕組みづくり”のことを意味しています。社会や行政などとも関わりながら、まだ世の中にはない構造を自ら生み出す力を身につけます。

  • サービスデザイン:さまざまな利用者を想定し、その人たちの立場にたって、それをどんな形で提供するのが有効かを考え、実践する方法論を学びます。
  • ブランディング:たとえば商品名やロゴマークなどを見て、瞬時にその意味が分かるのは、ブランディングの力によるものです。こうした「人々に共通のイメージを持たせる方法」を模索します。

テクノロジー

私たちの生活はいまや、最新の科学との関わりを無視できません。そのため、先端技術の革新性や展望を知ることで、従来の発想にはないデザインの可能性を追究できると考えています。

  • IoT:Internet of Thingsの略称。インターネットを介して遠近にあるモノの情報を知りつつ、それをコントロールすることができる技術は、これまでにないサービスの可能性を秘めています。
  • UXデザイン:UXはUser Experienceの略称。利用者の環境や目線に合わせ、一人ひとりの、延いては集団における「心地よさの体験」を追究し、そのモノや空間を実現化することは、現代社会に強く求められています。

学びの流れ

[造形構想学部]

クリエイティブイノベーション学科

鷹の台キャンパス(東京都小平市)

市ヶ谷キャンパス(東京都新宿区)

映像学科

鷹の台キャンパス(東京都小平市)

[造形構想研究科] (修士課程)

造形構想専攻 クリエイティブリーダーシップコース

市ヶ谷キャンパス(東京都新宿区)

造形構想専攻 映像・写真コース

鷹の台キャンパス(東京都小平市)

教育理念・教育目標

造形構想学部

[教育理念・教育目標]

美術を総合的な人間形成をもって成るものと考える教育理念に基づく造形教育は、これからの社会に強く求められている自主性、人間性、思考力、表現力を育むものである。造形構想学部では、そのような総合的な人間形成としての造形教育と現代社会に対する広範な知識の教授を通じて、美術・デザイン領域のみならず、広く社会問題の解決や新たな人類価値の創出を行いうる柔軟な発想や構想力を有する人材、すなわち創造的思考をもって社会的イノベーションに寄与する人材を養成する。

[アドミッションポリシー]

造形構想学部では、次のような学生を求める。

  • 自らの目指す専門性を着実かつ大胆に深化、開拓しようとする人
  • 専門性を支える幅の広い創造的思考力や教養を身に付けようとする人
  • 文化・技術の創造発展・革新に寄与し、社会のさまざまな領域で活躍しようとする人
[カリキュラムポリシー]

総合的な造形教育によって、観察力・鑑識力や価値判断力を涵養し、まだ見ぬものへの想像力やイメージ形成力、言語・造形言語によるコミュニケーション力及びプレゼンテーション力、発想力・柔軟性・粘り強さを身に付ける。そして、新たな視点からの着想と徹底した実践教育により、美術・デザイン領域を超えて、社会システムや人々の生活、思考におけるパラダイムの変革と創造的なイノベーションを行いうる「創造的思考力」を修得した人材を育成し、もって社会に貢献することを目的とする。

[ディプロマポリシー]

創造的思考力の応用発揮において独自の探求を行い、社会的イノベーションに寄与しうる人材として以下の7点について評価し、学位を授与する。

  • 専門的な知識を理解し深めることができる。
  • 専門分野の基盤となる文化や諸科学について総合的に理解している。
  • 創造的思考力を深め広げる技能を身につけている。
  • 他者に伝える表現能力および他者とともに考える対話能力を身につけている。
  • 批判的思考を働かせ、課題や主題を自主的に設定することができる。
  • 論理的思考・創造的思考を働かせ、独創的な課題解決の判断や構想ができる。
  • 課題発見・解決に幅広い関心と高い意欲で取り組み、社会のなかで主体的に行動することができる。

クリエイティブイノベーション学科

[教育理念・教育目標]

総合的な造形教育と現代社会・産業に対する広範な知識の教授を基盤とした創造的思考力を、ビジネス分野、テクノロジー分野、ヒューマンバリュー領域との融合において強く発揮し、激しい環境変化や未来が予測しづらい現代社会における諸課題の解決に貢献し、新たな人類価値の創出を行いうる柔軟な発想や構想力を有する、情感ある人材を養成する。

[アドミッションポリシー]

クリエイティブイノベーション学科では、「創造的思考力」を発揮し、現代社会の課題発見・解決や、新たな価値創造、社会におけるイノベーションを行うことができる人材を育成することを目的としている。こうした能力を養うために、次のような学力と意欲をもった入学者を求める。

  • 社会の諸課題に対して、既存の考え方にとらわれず、解決策を導く構想力を身につけようとする人
  • イノベーションに必要な教養・知識と発想力を身につけるための基礎的な学力がある人
  • ビジネス、テクノロジー、ヒューマンバリュー分野に関心があり、対応する文系または理系の主要科目の学力がある人
[カリキュラムポリシー]

基礎課程(1・2年次)では、造形実習・演習を中心に美術・デザインの基礎を学び、「創造的思考力」の基盤となる造形言語リテラシーを身に付ける。また、教養文化、言語文化、身体文化、造形文化といった広範な科目から自由に選択履修するとともに、現代社会や産業に対する理解を深める必修科目を履修する。専門課程(3・4年次)では、基礎教育としての造形経験が問題解決プロセスとして有効であることを演習によって学ぶ。市ヶ谷キャンパスにおける産業界との共同プロジェクト科目を必修として、「クリエイティブビジネス」、「クリエイティブテクノロジー」「クリエイティブヒューマンバリュー」の3分野について実践的に学習・研究し、現代社会と未来の要請に応える創造的思考力の応用発揮を体得する。

映像学科

[教育理念・教育目標]

総合的造形教育と社会に対する広範な知識の教授を基盤とし、映像表現分野とテクノロジー分野の交錯する領域において創造的思考力を発揮できるような人材、幅広い教養に通じ、歴史的背景を理解しながらも、変化する社会状況、技術・表現に適応し、新たな価値を産み出しうる映像表現者であり文化創造の担い手となる人材を養成する。

[アドミッションポリシー]

映像学科は、建学の精神である「教養を有する美術家養成」を土台に、1990年に開設された。
映像学科の教育は、映像技術の習熟にはとどまらず、過去に蓄積された映像および表象文化の豊かな歴史を踏まえながらも、新たな価値を生み出す革新的な創造者を養成することを目的としている。 こうした能力を養うために、次のような学力と意識を持った入学者を求める。

  • 自らが目指す将来像に向けて学ぶための基礎的な教養・表現力がある人
  • 映像への強い関心と表現意欲があり、新しい表現・技術を常に探求しようとする人
  • 新たな映像の可能性を探り、創造的思考力を用いて、その表現を具現化しようとする人
[カリキュラムポリシー]

映像学科は、真実を見つめる強い意志の向上を図り、自由かつ大胆な創造的感性を磨き、表現する者としての眼を育み、美意識を涵養することを目的としたカリキュラムを実践している。それは映像表現の総合性を感得して、真の専門性を獲得するための全方位的カリキュラムであり、作品制作と制作指導が教育の基柱となる。本学科は「映像文化」が言語を超え、国境を超え、民族・宗教をも超えられる「存在」であると考えており、全学共通科目で学んだ知識や教養を表現行為や行動に変え、変化する世界の社会状況に、自ら確信をもって対応できる文化創造の担い手となる、映像の真の表現者・理解者を育成する。

造形構想研究科

[教育理念・教育目標]

総合的な造形教育によって得られる創造的思考力と現代社会に対する広範な知識を基盤として、現代文明のグローバルかつ加速度的な変化の中で、美術・デザイン領域を超えて、広く社会問題の解決や新たな人類価値の創出を行いうる柔軟な発想や構想力を有し、かつそれを高度に実践できる実行力、推進力、牽引力を備えた人材を養成する。

[アドミッションポリシー]

教育目標の達成のため、次のいずれかの学力と意欲をもった入学者を求める。

  • サービスデザインやデザインビジネス分野において、リーダーシップを発揮して新たな社会的価値や事業構想を具現化するための基礎的な能力・経験を持つ人
  • 映像・写真分野を中心に、新たなメディア表現と社会装置化を探究するための基礎的な能力・経験を持つ人。
[カリキュラムポリシー]

広い視野に立って精深な学識を授け、現代社会の諸状況や技術の進展に対する創造的思考力の応用発揮を研究し、徹底した実践とマネジメント教育によって、広く社会問題の解決や新たな人類価値の創出を推進しうる人材を養成することを目的として、カリキュラムを編成する。