カリキュラム
基礎課程(1・2年次)
ものづくりの拠点・鷹の台キャンパスで思考力を中心とした「創造的思考力」を養う
基礎課程は本学のメインキャンパス・鷹の台キャンパスにおいて、造形・教養教育と現代社会・産業知識という二つの軸で「創造的思考力」を養います。学生はまず、CIの学生専用のアトリエや工房で絵画・彫刻・映像などの基礎を学び、対象を観察する力や自らの手で表現する力を養い、物事に対する新たな視点や認識を得ます。また、作品を批評する「講評」を繰り返し、思考を整理する力やプレゼンテーション力、コミュニケーション力を磨きます。こうした造形教育で培われる「創造的思考力」を生かすためには、それを必要とする社会への理解を深めることが大切です。そのため、現代社会や産業を含めた幅広い教養教育も展開し、多様な視点・切り口から、物事に潜む問題を見抜く観察力や洞察力を磨きます。
手を動かし、問いを立てる一年。
クリエイティブイノベーション基礎実習 課題探究
イノベーションの基礎プロセスの1つのスタイルを学習することを目的とします。テーマを発見し、調査を行い、構造を分析し、新たなサービス等の提案を行うことを目指します。基礎的なスキルについて学びながら第一課題に取り組んだ後、教員の指導を受けながら最終課題についてグループでプレゼンを行います。
造形構想基礎実習Ⅱ 映像
カメラやマイクなどの機材に触れながら、企画、取材、撮影、編集といった映像制作における基礎的な知識や技術を学びます。人間の知覚や他の表現形式とは異なる映像メディアの特性について理解を深めるとともに、映像を活用することによる新しい視点の発見や探求に取り組みます。
造形構想基礎実習Ⅲ ミクストメディア
人間や動物などが行う「行為」に注目し、「創造的思考」と「表現力」を養います。現代美術の世界では、行為がより実験や調査的なものとして作品化されています。この広範囲にわたる行為に注目しながら、制作行為を作り出す実験的な取り組みを学びます。
造形構想基礎実習Ⅳ ミクストメディア
「価値の転回」をテーマに、これからの社会を作っていくための創造的思考を鍛えます真偽や理由を正しく考察せずに、盲目的に信じることでしかない常識からは、イノベーションや発明的なアイデアは育ちません。従来の概念や常識を覆し、新たな状況を生み出すことで既存の価値や意味を大きく変化させるというアートの発明的方法論をもとに作品制作に挑みます。
情報表現演習Ⅰ クリエイティブテクノロジー基礎Ⅰ
Aruduino、Processingの基礎を身につけ、ジェネラティブアート、メディアアートの制作を通して、コンピューターを活用したクリエイティブスキルの向上を目指しています。蓄積されたデータを活用して新しい体験を生み出す作品を制作します。
フィールドリサーチ演習Ⅰ
アンケート調査の設計・実施・分析についての基礎知識や統計技法のスキルを身につけ、数値資料によって説得的に提案する力を獲得します。小平市役所と連携し小平氏が抱えるテーマや課題に対して調査を行い実際に市役所職員の方に提案します。
クリエイティブイノベーション概論Ⅰ
専任教員7名が一人ずつ自身のこれまでの仕事や経験をもとに講義をし、創造的思考力をソーシャルイノベーションに結びつけるための、イノベーション・デザイン・創造性の現在位置・体系を確認し、クリエイティブイノベーションとは何かを考えるきっかけとします。
構成演習Ⅰ
自分の考えを的確かつ論理的に伝えるための力を身につけるため、他者の文章や資料を批判的に読んで適切に要約するスキル、他者の意見や知見を踏まえたうえで、自分のオリジナルな主張をするスキルを学びます。卒業制作で論文を執筆するために必要な力になります。
現代社会産業論Ⅰ
ユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス全史』を教科書とし、人類の歴史に関する基礎知識を学び、現代社会を構成するさまざまな要素について理解を深めます。歴史上の進歩をテーマとして、その利点と問題点について議論します。創造的思考力やイメージ形成力、社会的イノベーションを可能にする能力を養います。
現代社会産業論Ⅱ
主に産業革命以降のテクノロジーの進歩と社会の変化について見ていきます。産業革命以降テクノロジーが社会に及ぼした典型的な事例を取り上げた後、現代の先端テクノロジーがいままさに私たちの暮らしと社会をどのように変えようとしているのか見ていきます。現在とは違う状況を想像する力、新しいプロダクトやサービスのアイデア出しの力を習得することを目指します。
造形実習Ⅰ 絵画
石をモチーフとし、対象を「見て・感じて・描く」という造形体験によって直観力や観察力を磨き、鑑識力を養います。見ること・制作することの既成概念を問い直し、挑戦的な姿勢で造形(絵画)表現と向き合うことで、美術の異なる価値観に触れ「造形の広がりや深さ」を学びます。
造形実習Ⅱ 彫刻
人体モデルの頭部をモチーフに制作します。日々、私たちが目にしている「人体」を制作の対象として観察し、自分が日頃持っている「人体」に対するイメージや、認識を改めて問い直します。彫刻制作を通じて新たな観察視点を獲得することを目指します。
造形構想基礎実習Ⅰ 絵画
絵画作品の制作を通して、「観察力」と「方法の構築力」を養います。表現行為や制作過程によって得られる経験や思考は、これからの社会、歴史、科学などを考えるためのヒントを与えてくれます。絵画制作に取り組み、素材と技術、視点の設定、テーマなどを組み立て、表現の困難さに立ち向かう方法を実践的に学びます。
多様なデザインに挑み、自分の軸をつくる。
造形演習Ⅰ デザインリテラシー
これから様々な分野のデザインを学ぶ前に人間の視覚特性や認知と理解の構造について学びます。演習を通してヒトの視覚特性を理解しておくことで、情報を効率的なコミュニケーションの手段として表現するスキルの習得を目指します。
造形演習Ⅱ グラフィックデザイン基礎
ピクトグラム(絵記号)とインフォグラフィック(図解)を中心的な課題とし、イラストレーションという切り口を通して、ビジュアルコミュニケーションをめぐる表現技術について広く考察します。各自の作品と制作プロセスのパネル展示を行い、展示発表のかたちで作品を見せる、伝える、発信することを目標とします。
造形演習Ⅲ グラフィックデザイン応用
グラフィックデザインの基礎となる「文字」「色」「形」をテーマに基礎訓練を行い、最終課題ではテーマにあわせて、それまで訓練したことを総合的に組み合わせたグラフィックを制作します。授業の中で手を動かし、アウトプットを繰り返すことで「デザインで伝える」ことの手応えを掴みます。
造形演習Ⅳ プロダクト
デザインの基本、デザインする対象(ターゲット、テーマ、費用)等の制約がある中での、リサーチ、テーマの絞り込み、展開、コンセプト作成(概念化)、スケッチ、モデリング、ブラッシュアップ、プレゼンテーションと各プロセスにおいて、講師と対話を繰り返しながら進めます。対話と表現力の重要性の取得を目指します。
クリエイティブイノベーション基礎演習 建築・環境デザイン
テーマに基づき、与件の整理、コンセプトメイキング、計画策定、図面制作、模型制作、プレゼンテーションと一連の流れを実践し、『インテリア・建築デザイン』の領域の基礎を習得することを目指します。
構成演習Ⅱ 対象に合わせたプロダクト提案
具体的に対象者の話を聞いたうえで、その人のためのプロダクトのプロトタイプを作成し、その対象者に試してもらいます。対象者の潜在的なニーズや好みを把握するスキル、そして、それを満たすプロダクトを形にするスキルを身に着けることを目指します。
情報表現演習Ⅱ クリエイティブテクノロジー基礎Ⅱ
クリエイティブイノベーション概論Ⅱ
専任教員7名が一人ずつ自身のこれまでの仕事や経験をもとに講義をし、創造的思考力をソーシャルイノベーションに結びつけるための、イノベーション・デザイン・創造性の現在位置・体系を確認し、クリエイティブイノベーションとは何かを考えるきっかけとします。
現代社会産業論Ⅲ
美術史を社会科学と結びつけ複合的な要素を取り入れることで、アート/デザインが社会へ与える影響力を多角的に考察します。創作の思想や批評の自律性を再考することで、現代社会におけるアート/デザインのあり方を総合的に探究することを目指します。
現代社会産業論Ⅳ
現代社会を構成する資本・産業・監視・軍事力についての理解を深めるとともに、この4つの結びつきにより「リスク社会」とでも呼べるような社会のあり方が常態となっていること、さらにはそうした社会のあり方を乗り越えるための対抗運動が重要性を増しつつあること、などについて考えます。
フィールドリサーチ演習Ⅱ
アンケート調査の設計・実施・分析についての基礎知識や統計技法のスキルを身につけ、数値資料によって説得的に提案する力を獲得します。小平市役所と連携し小平氏が抱えるテーマや課題に対して調査を行い実際に市役所職員の方に提案します。