プロジェクト概要

北海道森町、第一次産業が盛んで自然に恵まれ、特に森林資源が豊かなこのまちで、地域資源を生かしたデザインの提案を行う。単に産業育成だけでなく北海道教育大学や地域の高校と連携した人材育成、新しい学びの拠点として将来どのように地域を活性化させていくかという新しい地域の再生のシナリオを模索している。


プロセスと成果(着眼点、アプローチ等)

4週間の現地滞在の間、地域の産業、街並み、町民の現状調査を元に5年後の未来への提案を毎週行い、地域の可能性をデザインした。1週目は地域の観察に基づく客観的な提案が行われた。しかし、2週目からは自分事化が目覚め始め、この地域の魅力や可能性は産業ではなく、この地域が持つ人・暮らし・営み・風景、そして自然の中でのゆったりとした暮らしこそが資産ではないかと提案が変わりはじめた。
本質的かつ、根本的指摘は地元の人たちを揺り動かし、新しい地域資産の存在を明らかにすることになった。


学生の感想

私は生まれも育ちも首都圏で、地方とはずっと縁遠く生きてきました。1ヶ月間森町で過ごして、「自分の知っている世界がいかに小さかったか」ということに気付かされました。これは教室の中にいるだけではできない、日常とは全く違う環境に身を置いたからこその学びだと思います。森町での日々は、今までで一番自分について考えて、充実した1ヶ月でした。森町での出会いや経験は私の一生の宝になりました!(春澤栞)


担当教員の総括

地域は当初、地元の産業や観光資源という経済資源のデザインを希望していたが、学生たちは豊かな地域での営みや暮らし、人の魅力に気づきその資源を伝え、学び発展させる、学びの提案を行った。そのことにより地域の人達の学びや自己の内省を促し、新しい可能性の発見に至ったと思う。
来年度も継続的実施し、今後行政や市民を巻き込んだ学びのプロセスとして実施していく。

  • 連携先

    北海道森町

  • 担当教員

    若杉浩⼀

  • 実施年度

    2021年度

  • 定員

    学部3年4名/⼤学院1名