長谷川美聡(総合職)

● 就職先
コナミグループ
● 採用職種
総合職

3年生の6月くらいになると周囲が就活を始めたので、私もその流れに乗って、とりあえず知ってる企業を片っ端から調べ始めて。もともとゲームは好きなんですが、最初はあまり意識していなくて。そこから自己分析を進めたり会社説明を聞いたりしていくうちに、ゲーム業界に行きたいという気持ちがハッキリしていきましたね。

ゲーム業界に決めてからも「美大生なら、デザイン職なのかな?」という先入観が自分の中にありました。ただ、私はグラフィックデザイン専攻ではないし、一方でプランナーやゲーム企画はやりたいこととズレていることに気付いて。そこでやっと、専門職にこだわらなくてもいいと判断できました。そこから年明けにはゲーム会社一本に、職種も総合職に絞りました。

面接ではやはり「どういう学科なの?美大生なのに総合職なの?」と聞かれますね。なので面接時間の半分を、学科説明と制作物の紹介に当てることになりました。クリエイティブイノベーション学科(以下、CI学科)の教育理念や学びって、口頭だけじゃわからないじゃないですか。そこで、視覚障害のある方達にインタビューをして、それをもとに制作した作品の写真を見せながら「課題発見からアウトプットまで、一貫してデザイン思考を学んでいる」と説明すると「なるほどねえ」と理解してもらえました。内定が決まったあとの面談でも、CI学科で学んできた思考性が求められているよ、と言っていただいて。改めて「美大出身ならデザイナーじゃないと」と思い込む必要はないんだと感じました。課題解決や戦略設計を課題で重ねてきたクリエイティブな思考が、社会で生きるんだろうなと。

授業課題で視覚障害のある方にインタビューをして考案したATMパネルカバー。タッチパネル上でボタンの判別が難しいという声をもとに、必要な箇所だけがわるように制作した

あと、これから就活するCI学科生に伝えたいのが「キャリアセンターには絶対活用したほうがいい」ということ。市ヶ谷キャンパスは、週に1~2回キャリアカウンセラーが来てくれるんです。自分はなるべく面談予約を入れて、その度に添削してもらい、ブラッシュアップしていましたね。KONAMIの最終面接前日も、最後まで面接練習に付き合ってもらって。そのお陰で万全の状態が整えられたとも思っています。

社会に出てからやりたいこと

プロジェクトマネージャーなど、何かしらのかたちでコンテンツ制作に携わっていきたいです。去年の進路インタビューで先輩が「クリエイターと総合職の間で、橋渡し的な存在になりたい」と話しているのを読んで、自分もそれが理想だなと。ビジュアライズや技術的な視点も培ったし、一方で社会に実装するためのビジネス的思考も学びました。広範囲な学びがCI学科の強みだからこそ、曖昧な立ち位置が逆にいいというか。

これから大学を選ぶ高校生へ

もし自分がCI学科以外に進学していたらどうだったんだろうと思うこともあって。進学時は文系を検討しつつも、センター入試で入学できる美大だというところに惹かれました。その間口の広さは大きな魅力だと思いますね。カリキュラムでさまざまなことに触れて、いろんな角度から物事を見る力が身につくし。それが自分の選択肢の幅を広げることにもなったんじゃないかなって自分は思うので。将来の夢とかが決まってないなみたいな、どうしようかなみたいな人こそ、CI学科を検討してみるといいんじゃないかなと思います。