江森草太(ジョブ型採用)

● 就職先
情報通信業界
● 採用職種
ジョブ型採用

就職活動をするにあたって、元々は繊維や服飾業界に興味があったんですが、途中から迷いが生まれて、「じゃあ何がいいんだろう」と探していた折に、UI・UXデザインへ目が向きました。どんどん需要が広がっていくであろう業界だからこそ、説明会や面接に前向きな雰囲気があったり、面接官からパッションを感じたんですよね。自分自身も、クリエイティブイノベーション学科(以下、CI学科)の授業で取り組む中で「おもしろいな」と感じていた、興味のある領域でしたし。一方で、自分がデザイナーになれる自信はあまりなくて。理由としては、毎回アウトプットを考える段階で手が止まって、考え込んでしまうことが多かったためです。個人制作で納得のいくアウトプットまで持っていけないことも多く、苦手意識があるんですよね。なので、実はダメもとで受けた部分もありました。

ただ、UXデザインの過程で行われる言語化や道筋の整理は比較的得意であり、自分にとってプロジェクトや制作の中で好きな領域でした。デザイン思考と呼ばれる部分ですかね。
3年生の必修授業である「産学プロジェクト実践演習」で参加した日本橋浜町プロジェクトでは、街の人にインタビューをして調査・分析を行いながら企画を制作しましたし、2022年度の市ヶ谷キャンパス卒業・修了制作展と同時開催していたイベントでは、企画の一環として来場者体験について考えたりもしました。授業内で複数のプロジェクトに携わり、調査から立案まで関わったことで自信がつきました。日本橋浜町プロジェクトでは自分のプレゼンに対して企業からフィードバックをいただく機会があり、自分たちの立案で実際に社会や業務レベルでの意見が返ってくる体験ができたことは印象に残っています。あと、CI学科の授業を通してグループワークが好きなことにも気づけたんです。自分自身の価値観が、会議や議論の中で変化するのが面白いんですよ。これも授業や課題で同級生とたくさん対話してきたからこその発見でした。

日本橋浜町プロジェクトで関わった企業の方へプレゼン

とはいえ、UXデザイナーはプロジェクトの最初から最後まで携わることが多いと考えています。他のUXデザイナー志望やプロの方には「美大出身なのに、アウトプットへの自信がないのはどうなの?」と思われてしまうかもしれませんが、その分コンセプト設計や、チームとして動きやすいようにする調整や交通整理は学生生活の中で向き合ってきたので、社会に出てからも自分の強みとして活かしながら、アウトプットを含めた全般のスキル向上を目指します。CI学科で得たこの経験と知見は確かに社会で求められるモノと考えているので、自信を持って今後も成長させていきたいと思っています。自分のそういう側面を面白がってくれたから、採用していただけたのかもしれません。

社会に出てからやりたいこと

一人前のUXデザイナーとして、スキルや一連の思考は早めに得たいです。その成長の中で、自分の得意な分野を知ることも大切だと考えています。また、ユーザー体験をどう向上していくかは、自分自身や友人・家族にもダイレクトに繋がる話ですし、そういう身近な部分、結果や反応がすぐ分かる部分をまずは積み上げていけたらなとは考えていますね。

高校生に一言

STEAM教育という考えも広がり、アートの重要性を高校側も理解してきているのかなと感じています。その教育方針のもと、美術大学を視野に入れている高校生も増えている気がします。でも、そこから専攻を絞り込むのって難しいですよね。いろいろな学科がある中で、CI学科は一般的な社会と芸術という世界を、高速で行き来してる関係性にあると思っています。だから、美大に興味があるけれど自分のやりたいことがまだ定まってない人ほど、すごくおすすめできる学科なのかなと考えていますね。