山田滉将(総合職)

● 就職先
DNPコミュニケーションデザイン
● 採用職種
総合職

四年間を就活で振り返る中で、自分の蓄積が見えてきた

就職するなら大きな会社に入って、社会がどう回っているのか、インフラやシステムを見てみたいなと思ったんです。IT企業やメディア制作会社も視野に入れつつ、最終的にDNPコミュニケーションデザインに就職しました。会社は企業カレンダーの制作から博物館のサイネージまで、印刷にとどまらないコミュニケーション施策を手がけていて。在学中に映像制作や楽曲制作もしていたので、その用途に合わせたメディアの横断に興味を持っています。それに加えてゼミの担当教授が勧めてくれたのと、市ヶ谷キャンパスのすぐ近くに会社があるので、これまでと環境が近く、会社の様子を知っていたのもポイントでしたね。

ただ、いざエントリーシートを書こうとすると、自分では全然思い浮かばなくて…。四年間で何をしてきたんだろう?と悩んでいたんですが、それを教授や周りの人に相談したら「結構やってる方だよ。制作もプロジェクトも、ESに書いた方がいいよ」と言ってもらえて。自分では全然気付いていなかったけど、これまでやってきたことの価値が一気に見えました。

制作やプロジェクトで培った、社会へ問いかけられるという自信

在学中からデジタル領域のデザインに興味があり、音声や映像を使った作品制作を行っていました。本格的に制作をスタートしたのは、市ヶ谷キャンパスに移動してきてから。スピーカーを自作して音を使ったインスタレーション作品を制作したり、産学共同プロジェクトで大分県に滞在しコーヒーの屋台で町を回ったり、学内のプロジェクトでデザインを仲間と担当したり…ここ二年は、朝から晩まで学校にいた気がします。そうして仲間と作りたいものを形にし、展示することを通して得たのは「自分が手を動かせば、社会に問いかける力が出せる」という手応えです。それに、大人に向けて制作意図を説明する機会も多いので、自分の言語化にある程度は慣れたと思います。

また、若杉先生との出会いも大きかったと思います。授業だけじゃなく学科の取り組みを僕たちに任せてくれたのも、大変だったけど対応力がついたというか(笑)。とにかく作っていくことが身に付いたし。先生はよく「うちの学科から政治家が出てほしい」って言ってて冗談っぽく捉えられているけれど、僕は結構面白いなと思っていて。人の生活やインフラに携わる人こそが、全体を見ながらデザインできる人材なら、色々うまい方に進むんじゃないかな。「社会へ問いかけられる」と実感できたから共感できるのかもしれませんね。

授業をきっかけに制作した遠隔地に声を届けるインスタレーション作品の記録映像

社会に出てからやりたいこと

ゆくゆくはディレクターとして役職がつくんだと思うんですが、丸投げするようなスタンスじゃなく、自分の手を動かしてデザインを手がけたいと思っています。デザイナーに発注するだけのディレクターにはなりたくないんです。なので、社会人とはどんなものかを知りつつ、スキルや経験を積みたいです。社内で自分が手を動かせる機会があれば積極的に携わりたいですね。あとは、友人たちと別々の進路になっても、制作を一緒に続けていくことは決めています。

これから大学を選ぶ高校生へ

僕達は中学生ぐらいから youtubeやSNSで同世代の有名人を観ています。高校生までは彼らが自分の声を届けている姿をかっこいいなと思う反面、自分はまだ何もできていないと感じていました。自分も声を上げてみたい、伝えてみたいという気持ちがあるのに。もしそういう欲望というか、「今の自分よりも本来の自分はもっとおもしろいはず」とくすぶる思いがあるなら、まずは手を動かしてみるのもいいと思います。