川瀬規月(企画職)

● 就職先
TOPPANホールディングス株式会社
● 採用職種
企画職

実家で、父親が活版印刷の工房を営んでいて。間近でその姿は見ていたし、印刷物にも興味があったのは間違いないんですけれど、昔から熱量があったかというとそうでもありませんでした。美術大学に入って、同期や先輩にかっこいいものを作る人たちがいる中で、自分の色が出せることって何だろうと考えたときに「あ、印刷があるやん」て。それからアシスタントみたいな形で、名刺の受注制作だったり、雑貨の企画だったり、父親の仕事を手伝うようになりました。

あとは、クリエイティブイノベーション学科(以下、CI学科)の同期二人の存在がすごく大きいです。そもそもは、彼らが創刊した雑誌を読んだり、主催しているイベントに行くぐらいだったんですが「印刷のことに熱を持ってやり始めてるから、何か一緒にやりたい。それこそ、雑誌も作ったりできたらいいね」みたいな話をちょくちょくしていて。そのうちに、彼らの誘いで7人組のアーティスト・コレクティブ『Topology』を結成することになったんです。

プリントディレクターを担ったTopologyの雑誌『位相』

『Topology』で制作した雑誌「位相」では、プリントディレクターを担当しました。各特集に合わせて紙質を提案したり、本としての全体感を想像しながら、紙の厚み・質感で印象のバランスを取ったり。自分以外のメンバーを全員等しく尊敬している中で、彼らと対等に、同じ土俵に立てる分野が自分にあることが実感できた制作でした。それが自信にもなったというか。あと、印刷の面白さに改めて気付かされましたね。メンバーの意思を印刷物として再現するって、すごく面白い。だとしたら、進路もやっぱり印刷なんだって。

卒業制作展での展示。印刷ミスで生まれる偶発的な表現を新たな印刷表現と捉え、名刺に展開した。「機能性」が重視される名刺の持つ「作品性」を引き出し、価値が持ち主に依存するという価値基準を転換させる作品。

社会に出てからやりたいこと

毎年、印刷博物館で展示される『グラフィック・トライアル』や、美術文脈の仕事にどこかのタイミングで関わりたいですね。あとはアーティスト・コレクティブの活動も続けていく予定です。今までのスピード感は出せないとは思うけど、精度やクオリティは上がるし、やれる幅も広がると思うので、自分的には面白い側面が増えるのかなとは思ってます。

これから大学を選ぶ高校生へ

美大という場所にいると、面白いことに触れる機会がすごく多いと思うし、 知識の更新がすごく早いなって感じるんです。授業や制作、友達の展示、イベント…同じ日々の繰り返しじゃなくて、新しい刺激が常に自分に入ってくるような環境で。

高校生だけに限った話じゃないけど、興味がわく出来事があんまり起きないなとか、漠然と将来のためだけに勉強してますという人も結構多いと思います。そういう人はCI学科に限らず、美術やデザイン、映像分野のところに来てみれば新たな発見があるはずです。そしてどうあがいても、好きなことが見つかるのかなと思います。